短期間でコンタクトセンター環境を提供する「スタートパッケージ for Amazon Connect」をリリースしました

短期間でコンタクトセンター環境を提供する「スタートパッケージ for Amazon Connect」をリリースしました

短期間でコンタクトセンター環境を提供する「スタートパッケージ for Amazon Connect」を2023/10/23(月)にリリースしました。具体的にどのようなリソースが作成されるのかなどの情報をまとめています。
Clock Icon2023.10.23

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こんにちは、洲崎です。

10/23(月)より、短期間でコンタクトセンター環境を提供する「スタートパッケージ for Amazon Connect」をリリースしました。
このパッケージを利用することで、お客様はAmazon Connectの環境を低コストかつ早く手に入れることができます

本記事では、「スタートパッケージ for Amazon Connect」によって具体的にどのようなリソースが作成されるのか等の情報をまとめていきます。

スタートパッケージ for Amazon Connect 誕生の背景

弊社宛にAmazon Connectのご相談は多くいただいていますが、ざっくり以下のような問い合わせをいただくことがあります。

  • 新規で、急ぎコンタクトセンターを立ち上げたい
  • 既存のコンタクトセンターシステムがオンプレミスで保守切れが近づいており、クラウドへの切り替えを検討したい
  • 既存の電話業務の効率化を行いたい
  • コンタクトセンターというほどでもないが、電話を受ける仕組みが欲しい

また、情報収集として、「Amazon Connectって何ができるのか?どこまでの機能を持っているのか」といった相談も多くいただきます。

これらの問い合わせに対して、弊社は要件を一つ一つヒアリングし、サービスの説明や開発を行ってきました。
一方、都度オーダーメイドで提供する分、提供までに時間がかかるケースがございました。
今回、これまでのニーズやノウハウを活かし、業種・業界を問わずご利用いただけるものとして、お客様に早くコールセンターを提供するサービスを開発しました。

本サービスでは音声案内、自動応答といったよく利用される標準的な機能をパッケージ化することで、短期間で十分な機能をもったコンタクトセンターシステムを導入できます。

ユースケースとして、規模感に合わせて利用可能です。

1.PoC(検証)環境として利用
新規利用または既存システムのリプレースに関わらず、クラウドコンタクトセンター(Amazon Connect)の利用を検討中で、すぐにでもPoC(検証)を開始したい場合におすすめです。

2.スモール/ミニマムスタートのコンタクトセンター環境として利用
お客様の要件や要望とスタートパッケージ for Amazon Connectの提供機能がマッチする場合、一部設定の名称は変えつつ、そのままクラウドコンタクトセンターとしてご利用いただくことができます。

また、クラスメソッドのエンジニアによる個別コンサルティングをもとに、パッケージにプラスしてカスタマイズしたご提案も可能です。

スタートパッケージ for Amazon Connect の提供内容

スタートパッケージ for Amazon Connectにてクラスメソッドが提供する内容は以下となっています。

  • AWS環境一式
  • パラメータシート
  • 操作レクチャー(1時間 × 2回)

パラメーターシート

AWS環境を構築してお渡しするサービスですので AWS環境一式は当然として、作成したAWS環境の設定情報を記載したパラメータシートをAWS環境と合わせてお渡しします。
お渡ししたパラメータシートを利用することで、スタートパッケージ for Amazon Connectにて提供される AWS 環境がどのような設定になっているのか確認することができます。
パラメーター形式はテキスト(Markdown)またはPDFで提供します。
イメージ

また、提供するコンタクトフローもpptファイルでお渡しします。
(フローの内容については後述します)

操作レクチャー

レクチャーは環境引き渡し後の1週間を目処にオンラインで実施します。
操作レクチャー2回の内訳は以下の通りで、スーパーバイザーとエージェント向けにそれぞれ行います。(順序の入れ替え可能です)

1回目:スーパーバイザー(管理者)向け操作レクチャー

  • リアルタイムメトリクス、モニタリングの確認方法、操作方法
  • 履歴メトリクスの確認方法、操作方法
  • 問い合わせ追跡レコード(Contact Trace Record)の確認方法、操作方法
  • Amazon Connect Contact Lensの確認方法、操作方法 など

2回目:エージェント(オペレーター)向け操作レクチャー

  • 操作画面(Contact Control Pannel)の起動とサインインの操作方法
  • 着信・発信・保留・ミュート・切断の操作方法
  • 通話転送の操作方法
  • ステータス変更の操作方法 など

スタートパッケージ for Amazon Connectで提供するAWS環境について

スタートパッケージ for Amazon Connectでは下記3つのAWSサービスを提供します。

  • Amazon Connect
  • Amazon S3
  • Amazon CloudWatch Logs

それぞれ、内容を記載します。

Amazon Connect

  • Amazon Connect インスタンス
  • データストレージ(通話録音やスケジュールされたレポートなどのAmazon Connectデータを保存)
  • フローのログ
  • Contact Lens
  • フロー
  • ユーザー(オペレーター)
  • ルーティングプロファイル
  • キュー
  • クイック接続
  • オペレーション時間

Amazon Connect インスタンス

Amazon Connectの各種機能を使用するための基盤です。

データストレージ

通話録音やスケジュールされたレポートなどのAmazon Connectデータを保存するS3バケットを指定します。

フローのログ

Amazon ConnectのフローのログをCloudWatch Logsに保存する設定を行います。

Contact Lens

通話の文字起こしや感情分析を利用できる「Amazon Connect Contact Lens」を有効化します。

フロー

コンタクトフロー、クイック接続(転送)用フロー、顧客キューフロー、フローモジュールを提供します。
コンタクトフローはサンプルとして下記を提供します。

フローの内容は下記です。

  • 電話が着信すると、「ログ記録」・「通話録音」・「音声の設定(Pollyの自動音声の設定です)」を通ります
  • 「オペレーション時間の確認」で営業時間内・時間外の判定をします
  • 「Salesチームに転送する場合は1を、Technicalチームに転送する場合は、2を入力してください」といったアナウンスと分岐を行います
  • 1を押した場合はSalesキュー(Salesを取れるエージェント)、2を押した場合はTechnicalキュー(Technicalを取れるエージェント)に着信させます

サンプルのコンタクトフローを試していただいた後は、お客様の業務の内容によってフローブロックの修正(名称の変更など)を行なっていただきます。

ユーザー(オペレーター)

Admin(管理者)のユーザーを1名、Agent(Sales用を2名、Techinical用を2名の計4名)を用意します。
ユーザーの権限設定にあたるセキュリティプロファイルはAmazon Connectの標準で搭載されている「Admin」、「Agent」を利用します。

ルーティングプロファイル

Sales用のルーティングプロファイルと、Technical用のルーティングプロファイルを用意します。
ルーティングプロファイルはどのキューを受けるかの設定と、複数キューを設定する場合はキュー毎の優先度をつけることができます。

キュー

Sales、Technical、クイック接続用のキューを用意します。
キューというのは、電話が入ってきた後にお客様が待機する場所です。
エージェントが受信可能だった場合、キューから順次エージェントに着信させます。

クイック接続

電話の転送機能です。
クイック接続は電話が着信したあとに、通話を転送することができます。
転送先はエージェント、キュー、外部電話番号を設定できます。
今回はSalesキューとTechnicalキューに転送できるように設定しています。

オペレーション時間

営業時間判定の機能です。
タイムゾーンはAsia/Tokyoで、全ての曜日で9:00〜17:00を営業時間として設定しています。

Amazon S3

通話録音やレポートを保管するS3バケットを用意します。
S3バケットは、KMSのAWSマネージドキーで暗号化しています。

Amazon CloudWatch Logs

システムのログを保管するCloudWatch Logsを用意します。

料金

1パッケージあたり、200,000円(税別)にて提供します。
※別途、利用する分のAWS利用料金が発生します。

スケジュール

ご注文をいただいてから、環境構築を約2週間で行います。
その後約1週間の中で操作レクチャーを実施します。
※電話番号の申請の進捗状況によって期間が前後する可能性がございます。

お客様で用意いただくもの

電話番号の申請で必要な書類

Amazon Connectは日本の電話番号の場合、0120,0800,03,050の番号を新規で取得することが可能です。
日本の番号取得につきましてAWSサポートに申請および書類の提出が必須です。
https://dev.classmethod.jp/articles/tsnote-support-amazon-connect-003/

必要となる資料がありますので、事前に準備のほどお願いします。(下の3番と4番です)
やり取りは弊社のクラスメソッドメンバーズのサポートと行なっていただきます。

■ 必要資料

1. 0120 / 0800 / 050 / 03 番号を必要とする Amazon Connect インスタンスの ARN

  • 弊社にてAmazon Connectインスタンスを構築後、共有いたします。

2. 必要な電話番号の数
3. 組織の代表者の方の政府発行の有効な身分証明書 (運転免許証、パスポートなど)
4. お客様の住所が記載されている書類 ( 公共料金の請求書、法務省からの企業登録証明書 (登記事項証明書など)、行政機関からの領収書、国税または地方税に関する証明書 (納税証明書など)、社会保険料の領収書、等 )

身分証明書については、会社の代表者である必要はなく、AWS へご連絡いただける方の身分証明書でも問題ございません。

留意事項

  • 本パッケージの利用はクラスメソッドメンバーズプレミアムサービスをご利用いただく前提となります。
  • 本サービスの利用には新規AWSアカウントの発行を推奨しています。既存のAWSアカウントでの利用をご希望の場合は別途ヒアリングを実施させていただきますので、予めご相談ください。

終わりに

コンタクトセンターを稼働させるためのAWS環境を短納期で提供する「スタートパッケージ for Amazon Connect」の紹介でした。ご興味あれば、是非下記よりお問い合わせください。

ではまた!コンサルティング部の洲崎でした。

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